自転車事故が増えています!

今年の4月から自転車に乗る人のヘルメット着用が全年齢で努力義務となりました。しかし、罰則が伴うものではないため素直に着用する人が少ないのが現状です。

当院のある酒折周辺は学生が多いため自転車を使い移動しているひとが目立ちます。

自転車の事故は出会い頭事故や歩道での歩行者との衝突、ハンドル操作を誤った転倒事故が非常に多い乗り物です。今回は自転車事故についてみていきましょう。

 

出会い頭事故

2019年の自転車の交通事故件数は6万9985件で前年より291件増加しています。増加は2年連続でした。特に交差点での出会い頭事故が多発しており全体の55%を占めています。出会い頭事故では自転車側の一時不停止や安全不確認によるものが目立ちます。この事故は自動車、自転車共にスピードが出ている状態で接触する為重大事故になりやすい危険な事故です。

 

歩行者との衝突

自転車は道路交通法で軽車両に位置付けられており車のなかまになります。道路を通行する際は車と同じように交通ルールを守らなければならない為、むやみに歩道の中を通行したりすることは事故に繋がります。車道の交通量が多く走行が危険な場合は歩道に移動することができますが徐行または自転車を降りて押して歩くようにしましょう。

自転車の単独

街中を見てみるとたまに両手離し・片手離し運転また、傘さし運転をしている人を見かけます。安定したハンドル操作を行えるようにそのような運転はやめましょう。

 

~自転車の交通ルール~

1.車道が原則、左側を通行

  歩道は例外、歩行者を優先

道路交通法上、自転車は軽車両と位置付けられています。したがって車道と歩道の区別があるところは車道通行が原則です。

そして、道路の左側に寄って通行しなければなりません。

歩道を通行できる場合は、車道寄りの部分を徐行しなければならず、歩行者の通行を妨げる場合は一時停止しなければなりません。

2.交差点では信号と一時停止を守って、安全確認

信号機の信号機のある交差点では、信号が青になってから安全を確認し、横断しましょう。

一時停止のある交差点では、必ず一時停止をして、安全を確認してから横断しましょう。

3.夜間はライトを点灯

夜間はライトを点けなければなりません。

自転車に乗る前にライトが点くか点検しましょう。

4.飲酒運転は禁止

お酒を飲んだときは、自転車に乗ってはいけません。

5.ヘルメットを着用

自転車に乗るときは、乗車用ヘルメットを着用しましょう。

幼児・児童を保護する責任のある方は、幼児を幼児用座席に乗せるときや幼児・児童が自転車を運転するときは、幼児・児童に乗車用ヘルメットをかぶらせるようにしましょう。

 

自転車を安全に利用するためには

乗車用ヘルメットを着用しましょう。

自転車乗車中の死者の致命傷の部位は頭部損傷によるものが多くなっています。

自転車乗用中の乗車用ヘルメット非着用時 の死傷者に占める死者の割合(致死率)は着用時に比べて約2.1倍高くなっており、頭部損傷が重大な事故につながりやすいことが確認されました。なかには「髪型が崩れる」「恥ずかしい」と思っているひともいるがその裏には「自分は事故に遭わないから大丈夫」「事故なんて他人事だ」などという根拠のない自信を持っているのではないでしょうか。

 

ヘルメットの正しい選び方・かぶり方

~選び方~

・安全性

安全基準のマークがついているヘルメットを選びましょう。

国内の製品はSGマークがついているものを選べば安心です。海外メーカーではEUの基準を満たしたCEマークのついているヘルメットが安心です。

・大きさ

なるべく店舗で試着してサイズの合ったものを選びましょう。少し緩くてもベルトやパッドで調整できるものがあるので大丈夫です。しかしきつすぎるのは絶対にNGです。事故の際に頸動脈が圧迫されてしまう危険性があるからです。

子供の場合はどんどん成長する為大きいサイズを買いがちですがサイズが大きくなるほど重たくなってくるので頭に負荷がかかり安全性も低下します。決して安くはないですが子供の成長に合わせたヘルメットをその都度買ってあげましょう。

・デザイン

安全基準マークがついていてサイズもあっていれば後は好みのデザインを選んでOKです。

今はレース向けのスポーティーなものから、私服になじみやすいキャップやハットの形をしたヘルメットも登場しています。用途に合わせて選ぶのが良いでしょう。

 

~かぶり方~

➀眉毛から指1,2本分オデコが出る程度に水平にかぶります。

②あごひもを締めあごとの間に指1,2本分の隙間ができるように長さを調節し、ねじれの無いように締めます。

③あごひものV字部分の根元が耳元に来るように調節する。

 あごひもを外したままかぶるのは全く意味がありません。親は子供がきちんとかぶれているかチェックしてあげましょう。

 

今回は自転車事故についてみてきました。自転車は免許がいらないため誰でも簡単に乗ることができます。自転車事故は自転車側のルール違反で起こることがほとんどです。ひとり一人がルールを守りみんなが安心して通行できる道路環境を目指していきましょう。

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